A電波とB電波            
(持続電波と減幅電波)            

初期の普通火花式の発振方式で作られる電波は、雷の空電ノイズに近いもので、任意
の周波数を得ることが難しい高調波の固まりのいわゆる「雑音」だったのですが、それで
も改良によってだんだんサインカーブに近いようなきれいな減幅電波を得ることが出来、
磁気検波器・鉱石検波器で受信することによって印字受信から音響受信が可能になって
いったんだそうです。
その火花放電によって得られる電波形式を「B」-B電波(減幅電波:Damped)といい、高
周波発電機や電気的な発振回路で得られた持続電波(Continuas Wave)「A」-A電波と
区別していました。
そもそも高調波除去と周波数帯幅を狭めることが難しいために、1921年の国際無線通信
諮問委員会ですでになるべく使用を止めることとされ、例外的に船舶用の450m,600m,
800mの波長の使用は認められましたが、1965年1月1日を持って国際通信条約上で通
信に使用禁止となりました。
実際には、第二次大戦後に至るまで救難無線機などとしてB電波を使用する送信機が
一部使用されていたようです。

電鍵台が、何故大理石?            
三六式無線電信機は火花式無線電信機で、複製品が横須賀の三笠記念艦に飾られて
いるようですが、その電信機は、モーターから革のベルトでプーリーに動力が伝えられ、
この動力によって接点を断続し、インダクションコイルによって高電圧を得ているようです。
この高電圧を電鍵で直接断続してB電波の信号を打電していたので、木製台の単流電
鍵だと絶縁が悪く電撃を食らう可能性もあり、無線電信用に感電除けのために、大理石
台の電鍵が作られるようになったのではないか?との説がありますが、真偽のほどは不
明です。
三六式無線電信機(複製品)

SOSについて                
SOSは、一般には「Save Our Souls(我々の魂を救え)」または
「Save Our Ship(我々の船を救え)」の略とされているが、実際には、たとえ素人であ
っても送信しやすく、また信号が妨害を受けたとしても認識しやすい符号を選んだもの
である。
1906年にベルリンで開かれた国際会議(第1回万国無線通信会議)においてSOSが
採択され、1908年に正式に批准された。
審議の際にCQD(come quick,distress 早く来て、遭難した)、アメリカの手旗信号の
ND、ドイツの一般呼び出しのSOEが候補として挙げられ、聞き取りやすいSOEを採択
することとなったが、Eは1短点で聞き落とす恐れがあるため、3短点のSに変更した
SOSが採択された。(SOSは、区切らずに1符号として送信する)

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